中東欧社会主義国を中心とする国際競馬ミーティングは1949年に始められました。
当初の参加国はハンガリー、チェコスロバキア、ポーランドなど数カ国に過ぎず、
さほど大きな注目を集めていたわけではなかったようです。
1953年ソビエト、東ドイツの参加により大イベントになりました。
競走開催と同時に競馬・馬産関係者による国際会議の場がもたれ、東欧圏にとどまらず
当時の社会主義諸国、遠くはモンゴルからの参加があったことも確認されています。

開催の根幹をなす競走は
3歳以上（基本2800m）による「グランプリ」、
3歳馬（基本2400m）による「社会主義国ダービー」、
3歳牝馬（基本2400m）による「社会主義国オークス」、
2歳馬（基本1400m）による「平和賞」の4競走（名称変更は頻繁）ですが、
初期においては「グランプリ」以外は未だ体をなしていなかったようです。
（今のところ、ダービーは1951年、2歳王者戦は1952年、
オークスは1955年に始まったのではないか、と考えております。）

例年8、9月の開催で、期間は1〜5日以上とその年により変動があります。

注（1）-1959年はルーマニア（ブカレスト）予定も、競馬場が農業共進会開催を優先させたため東ドイツに変更（1日限定）。
注（2）-1969年はチェコスロバキア（プラハ）予定も政治情勢の悪化を受け、ポーランドに変更（1日限定）。
この年のモスクワ賞は「グランプリ」と「ダービー」を複合した形で行われました。
参考までに全レース結果を記載しておきます。